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  歩くことはなぜ体にいい?

歩くことはなぜ体にいい?

公開日
2022年3月9日
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日本で、週1回以上散歩やウォーキングをしている人はなんと約3,700万人もいると言われています。運動が苦手でも、あまり好きではないという人でも気軽に始められる上、多くの健康効果が見込めるため、いわばもっとも身近で手っ取り早い運動と言えるかもしれません。ある意味、最強の運動でもある“歩く”ことの効果について解説。さらに、効果を高める歩き方についてもご紹介します。


運動が苦手!そんな人でも取り組める「歩く」という選択肢

運動不足を解消しようと思った時にまず思い浮かぶ運動といえば、散歩やウォーキングといった「歩く」ことではないでしょうか。
久しぶりの運動でも体力的な心配がなく、運動神経も求められない。さらには、特別な道具や場所も必要なく、気が向いた時に1人ででき、ケガをする心配もほどんどない。日頃、体を動かしていない人にとって、歩くことほどうってつけの運動はないかもしれません。

2020年の日本人成人の週1回以上の散歩・ウォーキングの実施率は35.7%(推計3,692万人)と言われており、これは1996年の13.6%(推計1,306万人)と比べる約2.5倍にもなります。また年代別の実施率を見てみると20〜30歳代は25.6%、40〜50歳代が33.1%、60〜70歳以上が47.0%と年齢が高くなるにつれて習慣化していることがわかります。また、スポーツ庁が行った別の調査では、「今後行ってみたい運動・スポーツ」としてウォーキングが28.4%で最も多いこともわかりました。

ではなぜ、これほどまでに歩くことが多くの人に親しまれているのでしょうか。その秘密は、歩くこと、特にウォーキングによってもたらされる健康効果が優れていることが関係ありそうです。

  歩くことはなぜ体にいい?(1-1)



ウォーキングの健康効果は多種多彩!

ウォーキングの健康効果はさまざまなものがあり、ざっと以下のようなものが挙げられます。

●生活習慣病予防
●心肺機能向上
●持続力向上
●骨粗しょう症予防
●脳の活性化

最大の特徴が「有酸素運動」であること。有酸素運動とは、体に酸素を取り入れ、エネルギーをつくるために脂肪を燃やす運動のことを言います。つまり、脂肪を燃焼させるということは肥満予防や改善にもなり、同様に内臓脂肪も減少させることができるため、高血糖や脂質異常、高血圧、動脈硬化などの生活習慣病の予防・改善につながります。
さらに、有酸素運動では大量の酸素を体内に運ばなければならないため、心臓と肺の働きが強化されます。酸素を供給する能力が高まると、長時間のエネルギー供給が可能になり、持続力の向上が見込めます。

また、骨粗しょう症予防に良いと言われる理由は、骨への適度な刺激があること。骨は物理的な刺激が加わると強さが増すと言われており、さらにカルシウムの摂取と日光浴で骨は形成されるため、ウォーキングほど骨の健康に良い運動はないと言えるでしょう。

あと、最近注目されているのはウォーキングと認知症の関係性ですが、こちらについては、断言できるデータはほとんどありません。ただ、ウォーキング習慣がある人、体をよく動かす人は、認知症のリスクが7割以上も低下するという海外の研究報告もあり、今後の研究によってさらに明らかにされていくことが期待されます。


1日の目標歩数は8000歩?10000歩?

「さあ、今日から歩こう!」そう思い立った時に、あなたならどのくらい歩きますか?初日ですので、「1万歩くらい歩いてみよう!」と気合が入る人もいるかもしれません。しかし、1万歩と言えば、距離にして7~8km、時間にして1時間半くらい歩く計算になります。久しぶりの運動でそれだけの距離を歩いたら、筋肉痛になったり、膝を痛めたりして、その後、継続するのはなかなか難しくなるかもしれません。

肝心なのは、無理をしないこと。厚生労働省が発表した「健康日本21(第二次)」によると、推奨される歩数は20〜64歳では男性9000歩、女性8500歩と示されています。
少し多い印象を抱いた方もいらっしゃるかもしれませんが、何も一度で歩く必要はありません。たとえば、朝と夕方に分けてみると1回のウォーキングの負担が随分少なくなります。また、休日はたくさん歩いて、平日は少なくといったように、1週間で目標歩数(男性の場合56000歩を1週間で歩く)を達成するのでもOKかもしれません。

また、目標に縛られすぎると、一度失敗すると歩く意欲そのものがなくなってしまうケースもあるので、無理せず程々に、自分らしく続けることを第一にしましょう。

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美しいフォームで歩こう!

歩くことが体に良いことは間違いありませんが、せっかく貴重な時間を使って歩くなら、効果の高い歩き方をしたいものです。たとえば猫背や反り腰になっていたり、ひざを曲げたトボトボ歩きでは効果も半減。自分の歩いている姿を客観的に見るのは難しいので、周囲の人にスマホで撮影してもらい、まずは自分の歩き方をチェックしてみましょう。



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ポイントは軸をしっかり保ち、目はまっすぐ前を向いて、おへその下あたりの丹田という部分を意識すること。そうすることで背筋の通った姿勢が自然とつくれます。
足の動きはかかとで着地し、つま先で踏み込むように歩くのがコツです。ただし、そのことをずっと意識し続けるのは難しいので、気が付いた時に矯正しながら、フォームにクセをつけていくのがマスターするコツになります。

また、歩くスピードは散歩よりも少し速いくらいで、大股になるように意識。歩いていると息遣いが心地よくリズムを刻めるようになってきたらGOOD!ぜひできるところから始めてみてはいかがでしょうか。


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