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  適度な運動がポイント! ぐっすり快眠習慣

適度な運動がポイント! ぐっすり快眠習慣

公開日
2022年3月8日
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私たちヒトは人生の約3分の1の時間を睡眠にあてています。この事実からもわかる通り、睡眠は脳や心身の休息のためにとっても大切。しかし年齢を重ねるにつれ、眠りが浅くなったり、途中で目覚めたりと、睡眠の悩みは増えていきがちです。ではどうすればいいのかというと、カギを握っているのが運動習慣。ある研究によると運動習慣がある人には不眠が少ないことがわかっています。より良い眠りは、心身の健康や日々の活力の源。この機会に正しい運動習慣をつけて、睡眠の質を向上させましょう!


年齢を重ねるごとに眠りが浅くなるのは「あたりまえ」

「なんだか最近、眠りが浅い」「途中で起きてしまう」そんな眠りに関する悩み、ありませんか。年齢を重ねるにつれて「ぐっすり眠れない」ことがストレスになっている人もきっと多いでしょう。ただ中高年世代の睡眠に関する悩みのほとんどは老化が原因で、じつは誰にでも起こりえる当たり前の現象。「若い頃はもっと眠れたのに」と比較して落ち込むのは禁物です。

  適度な運動がポイント! ぐっすり快眠習慣(1-1)


若年者と高齢者の睡眠を比較したデータをみてみると、大きな変化として若い頃に比べて早寝早起きになること。これは体内時計が加齢によって変化するためで、睡眠のほかにも、血圧や体温、ホルモン分泌など睡眠を支える様々な生態機能リズムが前倒しになります。つまり年齢を重ねるほど早起きになってしまうこと自体は病気ではありません。二度寝ができないようであればさっと起きだして朝の時間を有意義に使う方が、生活の質は向上するでしょう。もうひとつの変化は睡眠が浅くなること。尿意やちょっとした物音などで目覚めてしまうのはこのためです。

つまり朝早くに起きてしまうのも、夜中に何度も目が覚めてしまうのも、中高年にもなれば自然なことです。病気かどうかを見極めるポイントは、日中に影響が出ているかどうかであり、実際医療の現場でも、昼間の生活に支障がなければ不眠症とは診断されません。日常生活をしっかりと送れているのであれば、少しでも気持ちのよい眠りが得られるよう、生活のなかでできる工夫をはじめるのが吉です。


ぐっすり眠りたいならまずは規則正しい生活から!

健康的で気持ちのよい眠りを得るためにはどうすればいいのでしょうか。これについては厚生労働省が「健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条~」としてまとめています。

■健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条~
1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。
2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
11.いつもと違う睡眠には、要注意。
12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。

全体を通して、健康的な睡眠を得るためには、規則正しい生活が大切なことが分かります。なぜ規則正しいことが重要なのかは、先ほども少しふれた体内時計に関係しています。体内時計は睡眠のタイミングを決めるだけでなく、ホルモンの分泌や生理的な活動を調整することで睡眠の準備をしてくれます。睡眠の準備は私たちの意志でコントロールするのは難しく、規則正しい生活こそが、体内時計を整え、睡眠をスムーズにする秘訣であることを覚えておきましょう。

そして12箇条のなかでもこの記事のなかでとくに触れておきたいのが、9番で提言されている「熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠」です。そう、運動は健康的な睡眠のためにも欠かせないもの。日中に適度な運動を行うことは、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつけることに役立つため、主に中途覚醒の減少をもたらし、睡眠を安定させ、結果的に熟睡感の向上につながると考えられています。実際、国内外の疫学研究(数千人を対象とした質問紙調査)でも、運動習慣がある人には不眠が少ないことがわかっています。


快眠のためには運動を続けることが大切

ここでおさえておきたいポイントは、「運動」ではなく「運動習慣」が大切だということです。睡眠の質を改善し、維持したいのであれば、1回の運動では効果が弱く、習慣的に続けることが重要です。

さらに睡眠の質を改善する運動は内容とタイミングもポイント。激しい運動は脳を覚醒し、睡眠を妨げてしまうので逆効果です。早足の散歩や軽いランニングなど、負担が少なく、かつ長続きするような有酸素運動が良いでしょう。
そしてタイミングについては、熱中症などのリスクが少ない季節は昼間に程よく疲れさせるというのもおすすめですが、なかなか寝付けないという悩みを持っている方は就寝の3時間くらい前、つまり夕方から夜の運動がおすすめです。眠気は脳の温度が低下するときに出現しやすくなるので、就寝の数時間前に運動で脳の温度を上げることは、スムーズな入眠につながるというわけです。ただし就寝直前の運動は体を興奮させるので禁物。こちらも逆効果になってしまいます。

しかし仕事がある世代は、日中や夕方に運動の時間を取るのが難しいという人も多いかもしれませんね。その場合は朝もおすすめです。朝の光には体内時計を整える作用があるため、「早く目が覚めてしまったな」という日は、思い切って外に出て散歩やウオーキングを!そうした積み重ねがぐっすりと気持ちのよい睡眠につながるはずです。

  適度な運動がポイント! ぐっすり快眠習慣(3-1)




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