災害時のレクリエーション支援
 Recrew No.653 (2014年7月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.33
Recrew No.653 (2014年7月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.33

公開日
2020年7月26日
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被災地に笑顔をとどけるTeam Recrew
ボランティア支援が減少する中で
楽しさを届けるレク支援が続いています!


女川町レクリエーション協会 が活動開始! NPO法人宮城県レクリエーション協会

平成25年度、宮城県レクリエーション協会は、レクリエーションによる支援活動ができる支援者を被災地で育成しようと、東松島市と女川町で研修会を行いました。女川町での研修会には、被災生活を送りながらも、仮設住宅でのサロン活動や福祉ボランティアなどに関わる人たちが受講。その受講生たちによって女川町レク協会が設立され、活動が始まっています。
5月5日、女川町では町の総合体育館と運動場で「みんなのスポーツ・フェスタ」が開催されました。女川町レク協会も、初めての活動として、運動場でターゲット・バードゴルフの体験コーナーを運営しました。
このターゲット・バードゴルフは、昨年10月、町のスポレク祭で宮城県レク協会が紹介したのをきっかけに、受講生の住む仮設住宅近くに設置することになり、特に男性高齢者が部屋の外に出て運動をする機会になったという経緯がありました。
この日も、ゴルフ経験のありそうな高齢者男性が試しに来ました。やってみると、ゴルフと同じようにクラブを振れることや、傘を逆さにした形のホールをめがけてバドミントンのシャトルを付けたようなボールを打ち上げるのに技術がいることがわかり、この種目への関心が高まっている様子でした。子どもたちもチャレンジ。最初は空振りが多かった子どもも、女川町レク協会の皆さんに教えてもらいながら段々に慣れ、「これ、ハマったな」と言いながら、何度もコースを回っていました。
女川町レク協会は、6月中に設立総会も開き、今後も町のイベントや仮設住宅でのお茶のみ会・サロン活動の支援、そして、この4月から入居が始まった復興公営住宅での新たなコミュニティづくりなども支援していく予定です。
 Recrew No.653 (2014年7月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.33(1-1)

陸前高田市細根沢サロンを支援 岩手県レクリエーション協会

毎月、被災した沿岸9市町村の仮設住宅や、盛岡市などの内陸部みなし仮設住宅の被災者を支援する岩手県レクリエーション協会の4年目の活動が続いています。4月22日は、陸前高田市の細根沢地区で行われているサロン活動を、相馬満枝さんと千葉正道さんが訪れました。
 Recrew No.653 (2014年7月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.33(2-1)

岩手県レク協会が高齢者サロンなどで行うプログラムでは、手遊びや上半身の動きを使ったゲームによるアイスブレーク、タオルを使った体操などによる運動、グループで行うゲームや軽スポーツなどが行われます。アイスブレークは、雰囲気を和らげる、運動前のウォームアップですが、少し複雑な動作や間違いやすい動きを入れた〝脳トレ〟と、歌を交えて大きな声を出してもらうことにも配慮しています。そして運動不足を補うための体操や軽スポーツ、ふれあいや笑いを引き出すゲームなどで90分から120分の間みんなと楽しみます。3年が経過する支援活動の中で、認知症予防や体力維持、ストレスケアなどの避難生活の課題が反映されてできていったプログラムの流れです。
 Recrew No.653 (2014年7月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.33(2-2)

この日も手の運動から始まりました。掌を握ったり、開いたりする単純な動作ですが、親指を中に入れたり、外に出したり、歌に合わせテンポを速くし、左右反対の動きにしていくにつれ難しくなり、「あやっ!」「間違えた!」という言葉が笑い声とともに響きました。タオルを使った体操では、運動不足を自覚しているためか、みなさんが立ち上がっての体操となりました。健康維持への関心も高く、体の動かし方やどこに負荷を感じるようにするのかといったアドバイスにも真剣に耳を傾けています。相馬さんは、自宅でもできる簡単な動作も一緒に伝えていました。最後の2チームに分かれてのゲームでは、千葉さんのリードにあわせ、大きな歓声と応援の声があがっていました。
「1年目は毎日のようにボランティアが来ていたけど、2年目はパッタリ減って、3年目を過ぎるとさらになくなってしまった」。そのため、今回のようにみんなで〝騒ぐ〟機会が少なくなっているといいます。陸前高田市での高台移転も「あと3年以上かかる」とみなさんが感じている中、長引く被災生活を支援するために、陸前高田市では毎月数カ所で支援活動を行う予定です。
 Recrew No.653 (2014年7月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.33(2-3)
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