災害時のレクリエーション支援
 Recrew No.636(2012年11月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.16
Recrew No.636(2012年11月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.16

公開日
2020年7月9日
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被災地に笑顔をとどけるTeam Recrew
歌うこと、声を出すことで
仮設住宅のストレスを吹き飛ばせ!


安達町の仮設住宅に響く歌声 福島市レクリエーション協会

福島市レクリエーション協会が今年2月から支援活動を行っている二本松市の安達町運動場応急仮設住宅。ここで行う歌のプログラムはとても好評で、毎回30人から40人の住民のみなさんで集会所がいっぱいになっています。
9月12日(水)、プログラムを始める30分前くらいから住民のみなさんが集まり始めました。スタッフの石渡弘美さんたちが準備するお茶やコーヒーの香りが、集会所をリラックスした雰囲気にしているのか、自然とおしゃべりが始まります。知り合いが来ると「席とっておいたよ」と声をかける人。「ここに来れば、名前はわからなくても顔見知りになれるから」と話す方もおり、こうした活動が人と人のつながりをつくっていることもわかります。
この日は「里の秋」など秋の歌やみなさんの好きな流行歌などを、蒲倉一男さんのピアノの伴奏と佐藤千鶴さんの歌詞のリードに合わせて歌いました。途中、簡単なわらべ歌に合わせて、左右の手で合計五本の指が立つように組み合わせていく〝頭の体操〟のような指遊びや、「山田のかかし」の歌詞を「の」を言わないで歌ったりします。間違いが起こるたびにみなさんの笑い声が響きました。
「間違ってくれる方がいるから楽しくなるんですよね」とプログラムを進行する鈴木道代さんが言うと、「間違って正解ですよね」と参加者のみなさん。鈴木さんは「住民のみなさんがうち解けやすいように」とゲーム的なことをプログラムに入れているそうです。
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月光仮面の歌では、腕や肩を回したり、体をひねる動作がつけられました。毎回、歌に合わせて身体を動かすことも行います。リズムに合わせて手を叩いたり、隣の人と手を合わせたりした時は、その動きが盆踊りを連想させ、休憩時間にスタッフの古川丈子さんがみなさんから盆踊りを習う場面もありました。
みなさんに歌いたい曲を聞くと、「高原列車は行く」がリクエストされました。歌い終わった後、スタッフの金沢次郎さんが「高原列車に乗ったことがある方いますか?」と尋ねます。この歌は、会津地方を実際に走っていたローカル線が題材になっているとのことで、福島県内の歌のことや住民のみなさんが住んでいた浪江町の駅にも歌の碑があったこと、震災後に会津地方に避難したことなど、色々な話や思い出に花が咲きました。
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2時間ほどのプログラムでしたが、楽しんだ歌は16曲。「もみじ」では2つのパートに分かれて輪唱をするなど、みなさんの歌声、ハーモニーが仮設住宅に響いていました。参加したみなさんも、「けっこう汗が出たね」、「笑えてうれしい」、「気持ち良かった」とスタッフに話しかけます。「隣に聞こえるから大きな声は出せない」、「一人暮らしなので、家にいるとずっと黙っている」など、周りに気を遣うことで、世帯分離が増えた仮設住宅では、歌のプログラムで声を出し、身体を動かし、笑ったりいろいろな話をする機会がとても大事になっています。

大槌第5仮設団地集会所で健康づくりを支援! 岩手県レクリエーション協会

8月28日は、大槌町の第5仮設団地集会所を訪問しました。訪問したのは小島勝子さん、佐々木雅子さん、三浦千秋さん。午前10時、集会所に参加者が集まると、早速みなさんとのおしゃべりが始まり、震災前や仮設住宅での暮らしの話などに花が咲きました。
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最初に手や指の運動を始めたところ、参加した方が「昔、こんな遊びもした」と「薬屋の前で(薬指)、親たちゃケンカして(親指)…」と歌いながら、手を合わせて指を順番に動かす遊びを教えてくれ、みんなで楽しみました。
タオルを使った体操では、腕を回したり、腰をひねったり、一通りの動作をやったあとに歌に合わせて体操をしました。
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後半は、グループごとに桃太郎や花咲じいさんなどの昔話を一つ選び、その登場人物が書かれたカードを集めるゲームです。ジャンケンをしてカードを引き、カードが揃い始めると、みなさんの気持ちも高まり、ジャンケンや引いたカードに喜んだり落胆する声も大きくなっていきました。カードが揃うと、その昔話の童謡をみんなで歌います。集会所にはみなさんの大きな歌声が響きました。
「久々に大きな声で笑ったよ」、「家では歌ってられないよ」と話すみなさん。仮設住宅では、生活の音が聞こえてしまうために、みなさんかなり気を遣って生活しているようです。そうした様子や一人暮らしの方も参加していることが最初のお話でわかり、この日は大きな声を出してもらうようなプログラムにしたそうです。
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北海道の七飯レクリエーション協会が 岩手県の仮設住宅を訪問!

高齢者の孤立・閉じこもりを少しでも解消し、「笑顔・元気を届けたい」と、七飯レクリエーション協会(北海道)は、6月15~17日と9月7~8日、釜石市中妻町仮設住宅や遠野市穀町仮設住宅などの岩手県内の仮設住宅を訪問。
 Recrew No.636(2012年11月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.16(3-1)

鳴り物入り「チンドン一座」の呼び込みが功を奏し、仮設住宅から顔を出し、集会所にみなさんが集まってきました。
 Recrew No.636(2012年11月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.16(3-2)

戦後復興の「リンゴの唄」や「星影のワルツ」の替え歌「幸せのワルツ」を歌うと、目が輝き、笑いと拍手に会場が包まれます。最初は照れていた高齢者の方々も、「酋長の娘・南の花嫁さん」の歌ではレイを身につけ、歌に合わせて踊ってストレスも発散していました。
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