災害時のレクリエーション支援
 Recrew No.631(2012年5月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.11
Recrew No.631(2012年5月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.11

公開日
2020年7月4日
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被災地に笑顔をとどけるTeam Recrew
震災から1年、被災者に
寄り添う活動が続きます。


住田町で高齢者の健康づくり 遠野市レクリエーション協会

2月24日(金)、遠野市レクリエーション協会は住田町下有住基幹集落センターを訪れました。午前10時、遠野市レク協会の菊池和彦さん、松田道弘さん、菊池百合子さんが座った姿勢での体操を始めました。最初に深呼吸をしながら、身体をリラックスさせます。簡単な動作の腰のひねりや背伸ばしをしたあと、菊池(和)さんが「1、2、3、4」とカウントすることを促します。参加者の皆さんも声を出すことで、表情が緩んできました。次は足のマッサージ。揉んだり、さすったり。少し難しくして、右手でたたき、左手でさする。それを童謡を歌いながらやります。間違うたびに笑いと「難しいね」といった声が聞かれ、皆さんがうちとけてきました。
その後、タオルを使った少し強度を上げた体操をして、お茶のみの時間となりました。うちとけた雰囲気が作られていたので、初対面の方同士でも「どちらから来たんですか」と会話を楽しんでいました。
参加した皆さんからは、「楽しかった」、「身体が温かくなった」という声が聞かれました。帰り際には「また会いましょうね」と再会を約束したり、「今は仮設住宅で一人だから、こうしてみんなと会えて良かった」というお話も聞かれました。
 Recrew No.631(2012年5月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.11(1-1)

「心とからだのリフレッシュ教室」開催 宮古市レクリエーション協会

2月26日(日)、宮古市中里仮設団地集会所(愛宕公園)で宮古市レクリエーション協会が運営する、「心とからだのリフレッシュ教室」が開催されました。
開始10分前、坂下眞紀子さんはスピーカーを片手に、事務局長の坂下晃さんはスコップを片手に、お二人で各戸を歩いて教室の案内を行います。この日は、前日の大雪のため雪かきをしている方もいたため、雪かきのお手伝いもしつつ、案内をしました。
この日の参加者は18名。最初は、氷川きよしの「きよしのズンドコ節」や加山雄三の「お嫁においで」などの歌謡曲を流しながら、3B体操の用具を使い体操をしました。歌体操のあとは指体操です。左右同時に指を動かすことが結構難しく、皆さん笑いながら行います。その後、シルクロードの曲でタオル体操も行い、「体があったまる」「暑くなった」と皆さん顔がほころびました。
後半は「釣りっこゲーム」です。魚を引っ掛けるにはコツがあり、種類によっては難しいものがあります。釣り方のコツを教え合いながら、順番に楽しんでいきました。タイムレースをしたり、釣った魚の点数を合計して競ったり、皆さん盛り上がりました。終わったあとも、数名の方々が集会所に残り、お友達とおしゃべりを楽しんでいました。
 Recrew No.631(2012年5月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.11(2-1)

大船渡市のサロン活動を支援 岩手県レクリエーション協会

東日本大震災から一年が過ぎた3月13日(火)、岩手県レクリエーション協会の小島勝子さんと佐々木雅子さん、花巻市レク協会の新渕久郎さんと平藤一芳さんが大船渡市の仮設住宅(綾里地区・黒土田仮設団地と起喜来地区・杉下仮設団地)を訪れました。
小島さんが「今日は皆さんの笑顔を見に来ました。短い時間ですが一緒に笑いましょう」と語りかけ、手の指、足の指を動かす運動を始めました。タオル体操やグループゲームを楽しんだほか、新渕さんのアコーデオンを伴奏に、「北国の春」をみんなで歌いました。
お茶のみをした時、家族が津波の被害から気持ちを持ち直す様子が語られ、「やっぱり一年かかるね」と、この一年を振り返っていました。これまでのいろいろな支援に感謝する方もいました。「ここにいると、欲しいものは手に入る」と言い、「上を見たらきりがないし、下を見てもきりがない。今の暮らしの中で、できることは工夫をして、頑張っていかないと」と話してくれました。
東日本大震災から一年。「あの人があのように詳しく話をするのを初めて聞いた」という言葉をよく耳にします。気持ちを持ち直した人、また、一年を機に気持ちを持ち直そうとしている人、被災者の皆さんが気持ちを整理するために、その時の心持ちを話しているようにも見えます。また、これからの生活や住まいについて、被災者がそれぞれ考えなくてはならない時期でもあり、その不安やストレスを和らげるためにも、レクリエーション支援の中で、被災者の気持ちや話に寄り添うことが大切になっています。
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