災害時のレクリエーション支援
 Recrew No.625(2011年10月1日)発行 [笑顔 Again]プロジェクト Vol.05-1
Recrew No.625(2011年10月1日)発行

[笑顔 Again]プロジェクト Vol.05-1

公開日
2020年6月27日
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被災地の子どもたちに笑顔をとどけるTeam Recrew
仮設住宅での活動がスタート!


豊かな自然の中で、伸び伸びキャンプ! 福島県レクリエーション協会

放射線の影響で外遊びが制限される地域に住む子どもたちに、豊かな自然と触れ合い、伸び伸びとキャンプを楽しんでもらいたい。福島県レクリエーション協会は、8月5日(金)から7日(日)にかけて、ネイチャリング・アドベンチャーキャンプを喜多方市山中森林公園にて開催し、福島市やいわき市などに住む子どもたち56人が集まりました。
ナイトハイクでは、子どもたち一人ひとりがロウソクを持ち、小高い山の上に登りました。途中、ロウソクの火が消えたり、ガサガサという草木の音にドキドキしたりすることも。森を抜けると星空が広がり、天の川や流れ星にみんな感動しました。
2日目の夕飯作りでは食材を前に並べ、班対抗のジャンケンをしながら食材の争奪戦をしました。最初はみんな、肉の獲得を目指します。そのあと、ジャガイモ、ニンジンとカレーの材料を獲得したり、ゴボウ、ネギを加えて豚汁を目指したりなど、それぞれが作戦を立ててジャンケンに臨みました。
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震災後すぐに避難をした家庭、避難所や仮設住宅での生活を経験した子ども。外遊びが制限されている地域、反対に自由に遊べる地域、簡易給食が増えた学校、給食を食べずにお弁当を持っていく子ども。子どもたちの置かれている環境は実にさまざまです。キャンプの中では、そうした状況を子どもたち同士で話し合い、「人それぞれ考えがあるからね」とお互いの対応を認め合ったり、子どもたち同士で経験したことを共有したりしていました。
また、「避難生活や外で遊べなかったストレスを少しでも発散できれば」と福島県レク協会のスタッフが見守る中、子どもたちは一日中元気に走り回っていました。
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このほか、福島県レク協会と福島市レク協会では、福島市内や相馬市内に設置された仮設住宅での支援活動にも取り組み始めています。

町民の声から始まった支援活動 しちがはまレクリエーション協会

城県七ヶ浜町も津波による大きな被害を受けました。
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多くの町民が避難所での生活を送る中で、町民から「身体を動かしたい」という声が上がってきたといいます。七ヶ浜町は介護予防教室などにも力を入れ、運動をする習慣を持つ町民が多いのだそうです。しちがはまレクリエーション協会は、そうした町民の声に応えようと、震災後2週間から町内4カ所の避難所で毎日のように体操やストレッチ、軽い運動などを行い、7月から仮設住宅集会所での支援活動を始めました。
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8月20日(土)、この日は最初に、タオルを使った体操やストレッチ、ゲームなどを楽しみました。少し離れた仮設住宅からも参加がありました。「同じ地域の人に会えるから」と声をかけたのです。18畳足らずの集会所は、住民のみなさんでいっぱいになりました。
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お茶のみも楽しみの時間です。暮らしの様子や最近の出来事を話したり、久しぶりの再会を喜んだり、お互いの近況を知らせ合ったりして、おしゃべりを楽しみました。
お茶のみが終わると、紙テープを編んで魚の形を作り、その魚を使った「魚釣りゲーム」をしました。魚が釣れるたびに拍手と笑い声が響き、子どもたちも夢中になっていました。
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「ここでは、楽しい時間を過ごしてもらえるようにしています」と舘岡会長。震災後、避難所や仮設住宅が離れてしまい、友人となかなか会えない人たちも多いため、「一つの接点、つなぎ目になれるように活動を続けていきたい」と話します。
しちがはまレク協会は、毎週土曜日、謡(うとう)地区の仮設住宅で活動をするほか、第一スポーツ広場の仮設住宅集会所でも、ストレッチやリズム体操などを中心とした活動を月2回行っています。

野田村の子どもたちをお祭りに 八戸市レクリエーション協会

八戸市レクリエーション協会は、8月1日(月)、岩手県野田村の親子を八戸市に招き、縄文時代の火おこし体験や、八戸三社大祭の山車引きに参加するプログラムを行いました。
朝8時、野田村役場前に参加者が集まりました。八戸市まではバスで約1時間半。スタッフの大塚利美さんのリードで、クイズや言葉遊び、ジャンケンのゲームなどをみんなで楽しみ、バスの中は子どもたちの大きな声と笑い声が響きました。
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最初に訪れたのは、八戸市埋蔵文化財センター・是川縄文館です。ここは八戸市レク協会のメンバーの磯島康弘さんが勤務していて、短い時間の中での見学や体験を組んでくれました。ここでは火おこしに挑戦。初めは苦戦しましたが、段々にコツをつかみ、「腕が痛くなった」と言うほど、3回、4回と挑戦していました。
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午後からはお祭りに参加です。八戸市三社大祭は、神話や伝説を題材にした27の山車が市内を巡行します。「大きな山車でしょ」と言うと、「野田村の山車も大きいよ」と子どもたち。みんな野田村でも毎年山車を引いているのだそうです。「野田村でも山車祭りがあります。しかし、震災で今年は難しいと思い、山車引きを八戸で体験してもらおうと招待しました」と八戸市レク協会の高橋昌樹さん。
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子どもたちは高橋さんの地元の上組町若者連山車組の山車を引きました。途中、山車の人形がせり上がり、左右が大きく広がる仕掛けを見て、「大きい」「きれい」と声を上げていました。保護者のみなさんも昨年夏の野田村のお祭りを思い出し、「あれが最後になってしまうかと思うと」と感慨深げに山車を見ていました。また、「被災の跡を見ると、自然と涙が出てくる」、「子どもたちも、何かしら気をつかっている」という中で、「こうして気分転換ができる機会があり、とても良かった」と話してくれました。
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